INVERTERE / NEWTON ABBOT Vol.1
DUFFLE COAT = ダッフルコート
元々は北欧の漁師たちが過酷な環境下で着用していた作業用防寒コート。
トグルと言われる特殊な留め具が付く一風変わったデザインと、肉厚で暖かい機能性がイギリス軍の目に止まり第二次世界大戦に採用されました。
終戦後そのコートは民衆に広がりファッションアイテムへと変貌を遂げました。
その流れは異国の北海道でも健在で、北国の厳しい冬を乗り越えるために欠かすことのできないコートとなっていると思います。
そんな、背景と歴史が詰まったダッフルコートの最高峰とは…?
ひとえにダッフルコートと言っても、デザイン・素材・シルエット… 着る人によって求める部分も違うはず。
その中で私たち ARCH HERITAGE が考える最高峰と言えるダッフルコートの条件は、氷点下を下回る夜でも風を通さず暖かい、尚且つ素材感は粗野なウールメルトンではなくスーツの上からでも違和感のない大人がスマートに着られるものが理想。
そんな贅沢な要望に応えてくれるのがこの INVERTERE (インバーティア)の NEWTON ABBOT だと思います。※INVERTERE の歴史など詳しく知りたい方は過去の記事をご覧ください→☆
INVERTERE を絶賛している私たちが特に魅力を感じているのが、どこを探しても他にはないこの素材。
かつて、イギリスのファブリックメーカー Moorbrook(ムーアブルック)が生産していた、およそ 100年前から使われてきた旧式の織機によってゆっくりと織られたヘリンボーンウールは、肉厚でありながら非常に軽くて暖かく、美しい織目が特徴で、並外れた素材へのこだわりを持つメゾン HERMES(エルメス)もダッフルコートの生地として使用していました。
しかし、旧式の織機による生産効率の悪さや不況が影響し、1980年代に Moorbrook は倒産してしまい、メゾンも愛した伝統のヘリンボーンウールは生産されなくなってしまいます(時を同じくして Moorbrook 傘下であった INVERTERE も消滅)。
その後、同じような生地を作ろうと多くのファブリックメーカーが挑戦しますが、なかなか実現する事はありませんでした。
そのような状況の中、イングランド・ヨークシャーにて 1767年創業の名門ファブリックメーカー、Joshua Ellis(ジョシュア エリス)が、世界に 4台しか残っていないと言われている Moorbrook が使用していた織機のうち 3台を確保し、再稼働させます。
「世界一高級で高品質な素材を最高級の天然繊維で織り上げる」という Joshua Ellis の哲学のもと、2013年に伝統のヘリンボーンウールを見事に再現し、INVERTERE のダッフルコートも奇跡の復活を遂げ今お店で展開することができるという訳です。
一昔前のウールコートと言えば、重い = 暖かい。でしたがこちらの Joshua Ellis製の素材は、しっかりとした生地の厚みと防寒性がありながらも、まるでコットン素材のコートを羽織っているような軽さなのです。
実際に重さを計ってみたところ、その重量は 1.7Kg とかなり軽い !!
この手のコートは、毎日通勤に使う方も多いですよね? だからこそこの軽い着心地が重要になってくるでしょう。
毎朝玄関を出る際にこのコート重いんだよなぁ、、と感じてしまうとせっかく手に入れたコートも着用頻度が遠のいてしまうものです。
少し奮発してでも毎日着て行きたい!と思えるコートを選ぶ事はその後長く着続けていく事に繋がるのではないでしょうか。
そして、これだけ背景がしっかりとしているアイテムとなると着用している時の満足度も高く、
誰もが一度は目にしたことがあるダッフルコートなのに、実際に着用している人にしか感じることができない高揚感があるのです。
毎年コートを買い換える、そんな洋服選びはもうやめましょう。お気に入りの1着ととことん付き合ってみませんか?
是非、店頭でご覧になってみてください。
次回は、スタッフ曲木が色違いのネイビーをご紹介しますのでそちらもご覧になっていただけると嬉しいです!
ARCH HERITAGE 岩谷
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