Kenneth Field / P65 Jacket with Talon zipper
約10ヶ月間温めてきた、Kenneth Field との別注アイテムがいよいよ明日5月1日よりARCH HERITAGE, ARCH TOKYO にてお披露目です。
本日は、その全貌を紐解きます。
「モデル名にある Pとは photographer の略。65 は機能的なミリタリージャケットの品番。フォトグラファーの方々がフォトグラファージャケットを着用するという話は聞いた事が無いですね。笑
ただ元々のデザインソースが 90年代の米アウトドアブランドのフォトグラファージャケットだった事、ミリタリーに使われていたかもしれないTALON製の大きなジッパーを使ったりミリタリーのフラップポケットがイメージにあったので、敬意を表して命名しました。」
とは、デザイナーの草野氏ご本人に伺った解説です。
US ARMY の中でも完成されたデザインである M-65 Field Jacket をベースに、さらに機能性を持たせた1着は、まさにギア (道具)としての顔つき。
ある意味用途が偏っているアイテムだからこそ、ファッションとして着こなしてみたいという欲も掻き立てられるものがあるのではないでしょうか?
それでは、各ディテールも見ていきましょう。
フロントにはパッチポケットやハンドウォーマーなど、全部で7つものポケットが付き、デザインとしても目を惹きます。
フラップポケットや肩のエポーレットからは、ミリタリーらしさを感じさせます。
表素材は、コットンナイロングログラン。
裏地には表地と多少のコントラストを持たせた経糸フィラメントのナイロンコットン平織素材を使用。
シエラデザインのマウンテンパーカーなどに代表される、程よい撥水性と通気性を備えたクラシックな素材感です。
カラーのRust = 錆という枯れた色合いも素敵ですね。
当店の別注は特別に70年代頃の TALON社製ジッパーを着けて頂きました。
やはりヴィンテージジッパーが着くと本物感やアジがあります。
背面に配された裾から肩にかけての特徴的なポケットは、フォトグラファーならではの、三脚を入れる為のもの。
こういった専門的なディテールもグッとくるポイントです。
上の写真は少々大袈裟ですが、スマホ、サングラス、財布、手帳、鍵、寒さ対策のストールぐらいであれば、ポケットに入れられてしまうので、カバンを持たずにアクティブに動きたい日にはもってこいのアイテムではないでしょうか。
その一風変わった雰囲気やフォトグラファージャケットという着用する者を限定したアイテムと聞くと難しく感じますが、お手本にして頂きたいのが 1980年代に中国を訪問したアンディ・ウォーホルの着こなしです。
小慣れたブルージーンズ、フォトグラファージャケットの中にはレップタイを締めてブレザーを羽織っているウォーホルの姿は、形にとらわれることなく自由な発想で着こなしているように見えます。
冒頭で草野氏がおっしゃってるように、実際にフォトグラファーが着ているのを見たことが無いということからも、このようなオーバースペックにも見えるジャケットを着てみたいと感じるのは、その筋の専門家ではなく私たちのような洋服好きだけなのかもしれません。笑
そういった意味でもファッションとして着こなすことに、このジャケットの愉しみがあるように思います!
明日はこちらのジャケットを使用した、コーディネートサンプルをご紹介したいと思います。
ARCH HERITAGE と ARCH TOKYO のスタッフ全5名が、それぞれのシュチュエーションで着用していますので、引き続きご覧いただけると嬉しいです!
ARCH HERITAGE 岩谷