Kenneth Field / Jacket Herringbone
昔は今のように洋服のバリエーションが多くなく、仕事、休日、スポーツをする際にもラペルのついた ”ジャケット” を着用していた。
それゆえに、その用途に応じたパターン、ディテール、デザインが存在し、その違いを比較してみると、ジャケットというアイテムの面白さが見えてくるような気がします。
本日、ご紹介する Kenneth Field(ケネスフィールド)のジャケットもそんな視点で見て頂きたい1着。
ワークウェアーらしいディテールにご注目ください。
素材は、ドライなタッチが特徴的なウールヘリンボーン素材。
いい意味で粗野な素材感と無骨なシルエットが、なんともクラシックなハンティングウェアーやカバーオールを彷彿とさせます。
丸みのある3つのパッチポケットも、より一層ユニフォームのような印象を強めます。
また、袖口、襟、テールから前立てにかけてぐるりと補強のパイピングが良いアクセントに。
素材やパイピング、スリットの入った袖口を見ると、やはり何か作業することを意図として作られたジャケット=ワークウェアーという事が分かります。
作りから見てもわかるように、コーディネートは軍パンやデニムなどラフなアイテムとの相性が◎
ですが、ラペルのおかげでシャツ合わせも違和感がなく上品な着こなしもできてしまうのがこのジャケットの良いところ。
特徴的な脇下のガゼットは、可動域を広げるためのパターンワーク。
デザイナーの草野氏云く、古い時代のハンティングウェアーに着想を得たとの事。
こう言ったいかにも本気っぽい作りこそ、Kenneth Field が服好きから支持される理由だと思います。
インナーはシャツの他に、ヘンリーネックのサーマルなどを合わせて、休日のリラックスしたコーディネートにも良さそうですね。
「ヴィンテージのエッセンスを取り入れながら、時代に左右されないファッションを作りたい」
以前、雑誌の取材で草野氏が言っていた言葉です。
まさに、本日ご紹介したジャケットも、流行り廃りとは無縁のアイテムであり、持ち主にとってのスタンダートとなる1着ではないでしょうか。
ぜひ、店頭でご覧ください。
ARCH HERITAGE 岩谷