Quoddy / Blucher

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Passamaquoddy

Passamaquoddy Tribe

アメリカ北東部、メイン州のネイティブ・アメリカンである「パサマクォディ(牡蠣を採る人々という意味)族」の伝統的な靴作りにその名を由来する “Quoddy”(クオディ)。

この地の先住民であるパサマクォディ族は、樺の木の皮を使ったカヌーやトリネコの編カゴなど、芸術性の高い品々を作ることでその名が広く知られていました。

中でも靴(モカシン)は、人工物や接着剤を一切使わず、一枚革を足に巻いて手で縫い合わせることのみで作られ、そうして作られた靴は、森や常に変化するメインの海での過酷な環境の中でも機能するものだったそう。

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後の Quoddy 創設者である「ハリー・スミス・ショーリー」は、このパサマクォディ族の伝統に大いなる可能性を見出し、1909年 Quoddy 社を設立。

現在 Quoddy 社のあるメイン州・ルウィストンからはすでに多くのメーカーが街から離れてしまいましたが、Quoddy はパサマクォディ族の伝統を継承し、今も「メイド イン メイン」にこだわりモカシンを作り続けているのです。

当店には約 6年ぶりの入荷となった Quoddy のモカシンシューズを今日、明日の 2日間に分けてご紹介したいと思います。

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Blucher
Color / Chromexcel Black Print , Chromexcel Brown
Size / 7, 7h, 8, 8h, 9, 9h, 10
Price / ¥42,000+tax

まず初日の今日は、Quoddy を代表するスタンダードモデルである “Blucher”(ブルーチャー)から。

3アイレット、外羽式のクラシック且つオーセンティックなモカシンシューズです。

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アッパーには、アメリカを代表するタンナー “Horween”(ホーウィン)社の “Chromexcel Leather”(クロームエクセルレザー)を採用。

鞣しの段階でたっぷりとオイルが染み込んでおり、使い込むほどに増してくる、味わい深い経年変化が素晴らしいレザーです。

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甲部分を縫い合わせているのは、伝統のモカ縫い。

今でも熟練した職人による正真正銘のハンドソーンです。

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モカシン本来の作りを継承した「アンライニング」の一枚革仕様も特徴。

履き始めから、とても柔らかく足にフィットしてくれます。

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アウトソールは、信頼度の高い “Vibram”(ビブラム)社のキャンプソールを採用。

優れた耐滑性、耐久性と、軽い履き心地、返りの良さを持ち合わせた、モカシンには理想的なソールです。

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ブラックに使用されているレザーは「型押しのクロームエクセル」という珍しいタイプ。

元々、水や汚れに強いクロームエクセルレザーですが、型押し加工を施すことで、よりキズに強くタフに扱える靴に仕上がっています。

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Jacket / Kenneth Field
Shirt / Vintage
Bottoms / orSlow

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開催中のイベント “Le Olivier”(ル・オリビエ)のブログでも Quoddy のモカシンシューズを使用したコーディネートをご紹介しましたが、こちらは長年愛用している私物。

毎年暖かくなる季節には自然と履きたくなる、そんな靴です。

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Cap / Re-Edition Authentic Dry Goods
Outer / *A Vontade
Cut&Sewn / Upcycle
Bottoms / orSlow

アメリカンカジュアルなスタイルの夏靴として、絶対に欠かすことのできないモカシンシューズ。

アウトドアの聖地とも言えるアメリカ・メイン州で生まれた靴だけあって、アウトドアテイストなコーディネートとも相性抜群です。

※ Quoddy はかつて L.L.Bean(エルエルビーン)のモカシンシューズの生産も請け負っていました。

『MADE IN MAINE』

伝統を継承し続ける職人たちの想いを感じることができる、ハンドメイドの逸品。

ぜひ、店頭でご覧になってみて下さい。

明日はもう一つのモデル “True Penny Loafer” をご紹介します。

ARCH HERITAGE  川上