Indian Jewelry Vol.2
前回に続いてインディアンジュエリーをご紹介。
以前より継続してセレクトしているアーティストの作品を改めてピックアップします。
まずは、注目の若手アーティスト「ジェシー・ロビンス」の作品。
1982年、アリゾナ州・プレスコット生まれの彼は、インディアンジュエリーの熱狂的なファンであった母の影響により、幼い頃からインディアンジュエリーに興味を持ち始め、大学では考古学を専攻。
ネイティブアメリカンの歴史的背景を学びます。
その後、師匠である「ランディ “ババ” シャッケルフォード」と出会い、伝統的なジュエリー作りの技法を習得。
1920年代から40年代のクラシックスタイルのナヴァホジュエリーをベースとした作品を製作しています。
現代のインディアンジュエリーの多くは市販のシルバープレートを用いて製作されていますが、彼は100年以上前のアメリカ銀貨を溶かしてインゴットバーを作るところから始めるという、昔ながらの技法とオールドスタイルのスタンプワークを追求。
その完成度は非常に高く、洋服好きなら誰もが知るブランド、アメリカ・R社のヴィンテージインディアンジュエリーバイヤーが彼の作品をヴィンテージと間違えたというエピソードがあるほどで、世界屈指の敏腕バイヤーの目も欺くほどなのです。
続いては、ホピ族のアーティストによる作品。
「アルヴィン・テーラー」は、ションゴポヴィ村出身の太陽族で、ミルソン・テイラー(甥)、クリフトン・モワから技術を学び、1990年からシルバーワークを始めたベテランアーティストです。
動物や自然、カチナなどをモチーフとし、ホピ族の伝統的技法 “オーバーレイワーク”(2枚のシルバーの上層にデザインを施して糸鋸で切り抜き、下層のシルバーとロウ付けして浮彫りのようにみせる技法)によって精巧に作られた作品は存在感抜群。
鹿をモチーフとしたオーバーレイが北海道の風景と重なり、目にした習慣に思わず心を奪われてしまった作品です。
「クリス・セカクゥワプテワ」は、アリゾナ州・テンピでホピ族の父とナヴァホ族の母との間で育った女性アーティスト。
大学時代は建築学を学んでいましたが、1985年より本格的にジュエリー作りを開始しました。
ホピ族としては珍しく、カラフルなインレイワーク(象眼細工)ジュエリーを製作するアーティスト。
伝統的なホピジュエリーは先ほどご紹介した “オーバーレイワーク” による物が多いですが、彼女はあえてホピ族ではごく一部のアーティストしか行わない技法による作品づくりで、自分の存在意義を表現しています。
こちらのキューブペンダントは、なかなか入荷しない人気作品となっていますので、ぜひこの機会にご覧になってみて下さい。
ARCH HERITAGE 川上
※明日、3月21日は木曜日ですが、祝日のため通常通り営業致します。皆様のご来店を心よりお待ちしております。