Southwick / Navy Blazer

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本日は、前回のブログに引き続き、Southwick(サウスウィック)のネイビーブレザーをご紹介します。

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まずは、ブレザーの起源を今一度おさらいしてみたいと思います。

Blazer(ブレザー)の語源には諸説あり一つは、1860年代にイギリス軍艦ブレイザー号の艦長が、即位間もないヴィクトリア女王が軍艦を訪問するのに際し、濃紺の上着に真鍮ボタンを付けて下士官に着させたという説。

こちらは同じブレザーでも、ダブルブレステッドタイプの起源だと言われております。

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そしてもう一つは、ロンドン中心を流れるテムズ川で 1877年に開かれたオックスフォード大学とケンブリッジ大学との対抗レガッタ(ボート競技)で、ケンブリッジ大学の面々が、クラブカラーの燃えるような真紅(Blaze)のジャケットを羽織ったのが起源。

単に所属先を示すだけでなく、試合前後に身体を温めるウィンドブレーカー的な役割も果たしていたそうで、衣装ではなく実用性も兼ね備えたものでした。

本日ご紹介するブレザーは、モデル名からも分かるように後者を起源に持つと思われ、その後アメリカに渡り世界に広まった1着と言うことが伺えます。

先ほどの説明の通り、モデル名は “CAMBRIDGE”(ケンブリッジ)。

細かなディテールなどは、前回ご紹介したグレイフランネルのスーツと同じですので割愛しますが、現在もアメリカ製で作られる3つボタンブレザーとなれば、これ以上の選択肢は他に無いと思います。

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素材は、牝鹿の毛皮を意味する “DOESKIN(ドスキン)” を選択。

穏やかで美しい光沢がある素材で、適度な厚みと柔らかさは、夏以外の 3シーズン対応できます。

ちなみにこの素材は、ブルックスブラザーズのブレザーにも使用されているそうです。

ボタンに関しては ブレザー=金ボタン がイメージですが、今回は汎用性を考えて黒の練りボタンを指定しました。

本来の起源からも分かるようにブレザーはドレスでは無いので、写真のようにデニムやチノパンなど、少しラフなアイテムと組み合わせて着こなすのも問題ありません。

それ故に、普段使いとしてどんな場面に着て行っても間違いではなく、その汎用の高さこそがブレザーの魅力でもあります。

以前ご紹介した、INVERTERE(インバーティア)のダッフルコートとのコーディネートは、ブリティッシュトラッドから派生したアメリカントラッドを感じさせます。

そしてもう一つのオススメコーディネートが、直球とも言えるグレイトラウザースとの組み合わせ。

先ほどのデニムスタイルに比べ程よく上品に見え、スーツほど畏まりすぎないバランスの良さがあります。

近年、日本でもスーツが義務付けられている会社は徐々に少なくなっている傾向にありますので、このようなジャケパンスタイルが着られる機会は、これからどんどん増えてくるのではないでしょうか。

今までアメリカントラッドを通っていない、若い世代の方達に今一度興味を持っていただきたいスタイルです。

歴史に基づいたルールに沿ってクラシックなスタイルをするも良し、時には今の気分を取り入れ崩したスタイルに挑戦するもよし、その着こなし方は無限大です。

もっと、札幌にアメトラな男たちが増えることを願っています!

ぜひ、店頭でご覧ください。

ARCH HERITAGE 岩谷