INDIAN JEWELRY FAIR / ARTIST LINE-UP Vol.1
今週末、7月15日(土)より開催のインディアンジュエリーフェアに向けて、どのようなアーティストの作品をご覧頂けるのか、2回に分けてご紹介したいと思います。
まずは、ナヴァホ族のアーティストを中心としたラインナップです。
《Stanley Parker》
当店でもお馴染みのアーティストである、スタンレイ・パーカ。
1952年、ニューメキシコ州・シップロックのナヴァホ居留地で生まれた彼は、地元の高校を卒業後、エレクトロニクス工場で基盤製作の仕事につき、そこでハンダ付けの専門的技術を身に付けます。
その後、シルバースミス(銀細工職人)に転職。
伝統的なナヴァホジュエリー作りに拘り、デザインや技法など全てにおいて”ナヴァホクラシック”を追求するアーティストです。
今回のフェアでは、東京・広尾のインディアンジュエリーショップ “LONGBRANCH” 別注によるブレスレットもご覧頂けます。
《Lyle Secatero》
ライル・セカテロは、優れたデザイン力とセンスを感じさせる、ナヴァホ族のアーティスト。
彼はまだ 20代後半ですが、数々のアート&クラフトショーで受賞経験がある、注目の新進アーティストです。
複雑かつ繊細なスタンプワークが目を惹くジュエリーは、コーディネートに取り入れやすいデザイン、ボリューム感でありながら、重厚さもあり存在感抜群です。
《Rhett Lewis》
レット・ルイスは、1969年アリゾナ州・ホルブルック生まれのアーティスト。
地元の高校を卒業後、父が経営するトレーディングポスト(ルイストレーダーズ)に就職したと同時にシルバーワークを始めます。
彼が中学生の頃、父の趣味であるハンティングに同行したとき、彼が所持していたライフルが暴発して右手指2本を損傷した過去があるが、残りの指3本を駆使して巧みにジュエリーを製作している。
その技術は、当時ルイストレーダーズの取引先であった「Runnning Bear Trading Co,」のオーナーの目に止まり、ナヴァホ族の若手ジュエリー職人達に技術指導を行っていた。
彼にジュエリー作りを指導した「トーマス・カーティス」「ハワード・ネルソン」「デヴィッド・リスター」「スティーブン・ソクワイマ」など、著名なホピ、ナヴァホジュエリーアーティスト達からの影響が彼のジュエリー作りの原点で、トラディショナルなサウスウエストスタイルのジュエリー作りをしています。
《Howard Nelson》
ハワード・ネルソンは、1951年、アリゾナ州・ウィンズロー生まれのアーティスト。
独学でジュエリー作りを学び、兄のデヴィッドと共にシルバースミスとしての活動を開始します。
伝統的なナヴァホスタイルのジュエリーを作る熟練した技術を習得し、ニューメキシコ州・ギャロップの「Inter‐Tribal Indian Ceremonial」やサンタフェの「Indian Market」などで数多くの賞を獲得。
ハンドメイドとは思えない、まるで機械で加工したかと思うほどの繊細で正確なカットは、多くの人々を魅了しています。
《Michael Perry》
マイケル・ペリーは、アリゾナ州・フォート・ディファイアンス生まれのアーティスト。
ジュエリー職人であった両親の影響でジュエリー作りに興味を持ち、大学卒業後に自身のジュエリー用工具を集め、試行錯誤を繰り返しながら、技術とスタイルを確立していきました。
彼は常に、伝統的なデザインと現代的な要素を融合させたジュエリー創作をしており、現在はアリゾナ州・キャニオン・デ・シェイにある工房にて、良質な素材を用いた妥協の無いジュエリーを製作しています。
ナヴァホジュエリーの中で最も注目されるアーティストの一人であり、彼の作品は多くの受賞歴がある他、アリゾナ州やニューメキシコ州の有名なインディアンアート&クラフトギャラリーでも彼の作品は高く評価されています。
《Trent Anderson Lee》
1993年生まれのトレントは、12歳の頃から、彼の父でトラディショナルジュエリー作者であるアリソン・リーよりジュエリー作りを学び、その才能と技術で 2006年にはサンタフェのインディアンマーケットにおいて Youth Division(若手部門)を受賞した、有望な若手ジュエリーアーティストです。
2017年春には、フェニックスのハードミュージアムで開催されたアートマーケットにおいてトレントが製作したダイスビーズのネックレスが、ジュエリー部門の 1位を獲得。
今回のフェアでは、その作品をヒントに “LONGBRANCH” が別注したブレスレットもご覧頂けます。
《Ernie Lister》
最後は、インディアンジュエリーがお好きな方なら、まず知らない方はいないトップアーティストの一人である、アーニー・リスター。
1953年に生まれ、1972年よりシルバーワークを始めたアーニー・リスターは、伝統的なナヴァホジュエリー、特に 1870年代から 1910年代のスタイルを忠実に作り続けているアーティストの一人です。
彼にジュエリー作りを教えたのは「John Burnsides」と言うメディスンマンで、彼は 89歳で他界しました。
「John Burnsides」は「Husteen Badoway」から学び、 「Husteen Badoway」は「Red Left Hand」から、そして「Red Left Hand」は 1800年代後期からナヴァホジュエリーを作り始めた「Slender Silver Maker」からその技術を学びました。
1800年代後期にジュエリー作りを始めた Slender Silver Maker が、Red Left Hand → Husteen Badoway → John Burnsides → Ernie Lister → Perry Shorty と 6世代に渡って伝統継承を続けているそうで、しかも初代の Slender Silver Maker や John Burnsides などは、ナヴァホジュエリーに関する書籍において、代表的なシルバースミス(銀細工職人)の一人として写真で紹介されています。
こういった、普段はなかな見る事のできないスペシャルな作品をご覧頂けるのも、フェアの醍醐味ではないでしょうか。
ARCH HERITAGE 川上
INDIAN JEWELRY FAIR
2017.7.15 (sat) – 7.19 (wed)
7月15日〜19日の5日間に渡り「インディアンジュエリーフェア」を開催致します。
東京・広尾のインディアンジュエリーショップ “LONGBRANCH” さんご協力のもと、札幌では普段お目にかかることのできない、貴重な作品を多数展示・販売。
15日、16日の2日間は、LONGBRANCH 代表の森田氏も店頭にて皆様をお迎え致します。
インディアンジュエリーが持つ、奥深い歴史や魅力を詳しく聞きながらジュエリーをお選び頂ける、絶好の機会となっております。
皆様お誘い合わせの上、ぜひご来店下さいませ。